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株安・円高で混乱を極める朝日社説

株安と円高が止まらない。
18日の東京株式市場は、日経平均株価の午前の終値が前日比387円67銭安い1万3395円78銭と大幅に反落し、05年10月以来、2年3カ月ぶりの安値水準となった。米景気の後退懸念と円高の進行を背景に、輸出関連企業を中心として全業種で売り注文が先行した。(asahi.com)
1/17の朝日新聞朝刊をを読んでいくと、サブプライムローン問題が各国の市場で混乱を広げ、なかでも東京市場で顕著な株安・円高になっていることを報じているが、
市場では規制緩和などの構造改革や財政再建を求める声が強いが、福田政権では改革路線が停滞しているとの失望感が強く、日本株売りに拍車をかけている。
というところで首をかしげた。経済の専門家でもない私だが「構造改革」路線を若干修正したのは今のタイミングではないし、多分に金融問題が絡んでいる今回の株安などが「改革路線の停滞」のためにおきているというのはちょっと違うのではないかと思ったのだ。金融自由化などの新自由主義的改革のもとで、高リスクのサブプライムローンの債券化などがおこったという世界の現実をも無視しているとしか思えない。
同日の社説では『株安・円高 「もろさ」克服の機会に』と題してこの問題を扱っている。
戦後最長といわれるいまの景気だが、内需の主役である個人消費はずっとさえないままだ。賃金所得が増えないのだから、それも当然といえる。輸出の好調が企業の収益を潤し、それが設備投資に回るという1本足打法の景気構造は、もともと弱さを抱えていた。
米国経済の雲行きが怪しくなり、輸出に不安がよぎれば、株価が打撃を受けるのは目に見えている。
とここまではわかる。 このあと株式市場が「外国人頼み」であること、アメリカ経済変調の深刻さなどを指摘した後で、「日本はそれにどう備えるか」と論を進めるのだが、
ひとつは、国政の停滞感を打開することだ。株安には福田首相の受け身の政治姿勢が少なからず影響している。与野党は、国会のねじれ状態を乗り越えスピード感をもって改革を進めていく、という信頼を取り戻す必要があろう。
 企業も長く異常な円安のぬるま湯につかり、輸出依存を改善できなかったことを大いに反省すべきだ。円高はこの体質の転換を促し、原油・穀物相場の高騰を和らげるプラスの効果ももつ。
 この機会にサービス部門の生産性を上げるなど、内需主導の経済成長に向けた自己改革を進めなければならない。
と結んでいるのにはやはり首をかしげざるを得ない。社説前半の「個人消費はずっとさえないままだ」、「輸出の好調が企業の収益を潤し、それが設備投資に回るという1本足打法の景気構造」が悪いという分析に全く対応していないからだ。「内需主導」をいうなら社会保障削減路線をやめ、「内需の主役である個人消費」を高める方策をとるべきと考えるのが普通だろう。
このような景気構造にした犯人こそが「構造改革」路線だったということにようやく国民の多くが気づき始めているときに、『朝日』は特定の見方にとらわれているように感じられる。もっともこの「新自由主義」には『朝日』に限らず大マスコミの多くが今まだ取り込まれてしまっているのだが。

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